パリで日本人は簡単にアパートを借りられない?
- 11月27日
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こんにちは、筆者はパリで不動産仲介やビジネス進出のコンサルティングをさせて頂いております。日本からのお客様から「パリで賃貸アパートを探していますがなかなか見つかりません」というご意見をよく耳にしますので、なぜ、日本人と言う信頼のある国出身ですら、フランスで簡単にアパートの契約に至らないかについてお話をしたいと思います。

国旗の3色が意味をする「自由、平等、博愛」の国フランス🇫🇷。
メトロポリタンな国なので、平等に人権を守るための法律やルールが厳しく、書類の国です。例えば、アパートの内見の際、誰にでもご案内する訳ではありません。もちろん、日本と言う国際的に信頼のある国の人でも、発展途上国の人でも平等に判断をされます。
1、言葉の壁
アパートを貸す大家さんやエージェントが必ずしも英語が流暢ではない。フランス語が通じる候補者がいたら、その方を優先します。
2、家主やエージェントから返信すらもらえない
日本人の方は、初めてのコンタクトを取る際、質問や見学の希望をかかれるのですが、まずは、アパートを探すにあたり、きちんと書類を揃えてエージェントや家主さんに提出することで、借主としての誠意を証明できます。
書類を送らずに、アパートの見学をさせてほしいと依頼をしても、身元が不明な方からの依頼と処理をされてしまいます。住宅不足のフランスの主要都市でアパートを借りたいなら、ご自身の身分証明書、経済証明書、保証書、雇用契約書などを送って、支払い能力があること、誠実な態度を証明することで、フランス人エージェントや家主さんの対応が一気に変わります。
3、月収が家賃の3倍必要
例えば、2000€のアパート(パリでは1LDKの相場)を借りたいなら、月収6000€が必要です。
フランス人で月収6000€をもらっている方はごく僅かですので、この場合、(例)駐在員の方や実業家が優遇されます。この暗黙のルールは、大家さんを家賃未払いから守る一種のルールです。
4、保証会社に保証代行をしてもらうことが必須
フランスには、様々な人種がいるため、家賃滞納を耳にする国ですが、家主さんからそのリスクを回避するために、有料保証会社に保証人になってもらうシステムがあります。フランスで賃貸住居契約をする際は、日本人は外国人扱いとなりますので、こちらが必須です。逆の立場になって考えてみてください。あなたがもし日本でアパートを貸すなら、日本人に貸したいですか?それともよく知らない国の相手ですか?答えは、皆さん揃って、前者だと思います。日本でも、外国人で高収入な方や、駐在員の方がいらっしゃいますが、その場合でも、家主としては保証がほしいですね。
フランス人の場合は、実家が裕福な方は家族に保証人になってもらえます。また、外国人の場合、例外として、大家さんが日本人で日本人にだけ貸したい場合は除外されることがあります。これはラッキーなケースです。注意)家賃は全額毎月1日に着金する様に送金の手配をする必要があり、家賃滞納や家賃の支払いが遅れると、ペナルティー料金が発生します。
5、プロしか知らない2つのカテゴリー
実は、フランスの賃貸物件は、会社契約物件と個人契約物件用にカテゴリーが大きく分かれているます。ご自身でアパートを探す際に、この違いに気づかれないお客様が殆どです。
「素敵なアパート!ここに住みたい!」と思う物件の多くが、会社契約専門のアパートです。その多くが、治安が良いエリアにあり、設備の発達した理想的な物件です。駐在員様や信頼のある会社のみにレンタルをしたいという家主様のご希望に沿ってあります
個人契約が可能な物件は、会社契約専門物件より数が少ない上に、一般の方、どんな国籍の方でも、収入が家賃の3倍という条件を満たしている方なら誰でも申し込むことができますので、競争率が更に激しくなります。テキパキとした対応やメールのやり取りで、誠意を見せることが、多くの候補者から選ばれるコツです。
6、まとめ
今回は、日本人がフランスで賃貸アパートを見つけるコツと知っておくべきポイントをご紹介致しました。署名をする際、書類は全てフランス語で交わされますので、その点ご不安な方は、我々日本人エージェントに頼って、安心してアパート契約を進められることをお勧め致します。「日本人エージェントにお金を払ってまでお願いしたい理由」についてはこちらの記事を読んでみてください〜♡
⭐︎筆者について: Allofrancejp 萩野アリサ
1985年生まれ。イギリスの高校と大学を卒業後、就職を機にパリに移住。フランス関連のコンサル業、語学講座、不動産仲介を営んでいます。4児の育児と並行して日々フル回転でパリライフを満喫しております。→会社概要は、こちらから。






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